- 電気料金の明細書に記載されてる、再エネ賦課金ってなに?
- 毎月シレッと請求されてるけど、これいつまで請求されるの?
- 再エネ賦課金がなにか詳しく知りたい。
こんな疑問にお答えします。
- 再エネ賦課金(ふかきん)とは?
- 再エネ賦課金はいつまで請求されるのか
- 再エネ賦課金を安くする方法
この記事を書いてる僕は、第三種電気主任技術者の免許を保有。
電気関連の会社に10年以上勤務してまして、その知識と経験を元に解説していきます。
再エネ賦課金(ふかきん)とは?
電力会社では、太陽光や風力で作った電気(再生可能エネルギー)の普及を目的として、再生可能エネルギーの買取を行ってます。
再生可能エネルギーは、地球環境にすこぶる良いのですが、作るコストが高いというのがデメリット。
コスト問題を解消するため、「買取にかかるお金を国民にも負担してもらおう」となって出来たのが、再エネ賦課金です。
いや、ちょっと!勝手に参加させないでください。
✓ 再エネ賦課金
正式名称は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」。 2012年から始まったFIT法 (再生可能エネルギー固定価格買取制度)に定められている、再生可能エネルギーを買い取るためのお金。
内容も名前も知ってる人は22%らしいです。
再エネ賦課金はいつまで請求されるのか?
環境省の検討報告書で、2030年をピークに減少し、2048年頃には再エネ賦課金単価が0円になるという推計がある。
環境省の推計通りだと、2048年には再エネ賦課金は無くなることになります。
引用:環境省_平成25年度2050年再生可能エネルギー等分散型 エネルギー普及可能性検証検討報告書
まだ27年もあるのか。
2048年に無くならない説
この推計はFIT(固定価格買取制度)が2030年まで継続することを前提としたものであり、「2030年の再エネ賦課金単価を2.95円と予測」してます。
ですが、2021年の単価は「3.36円」で、既に推計値を大きく超えている。
環境省の推計結果とは大きく乖離してますので、2048年に無くならない可能性が高いです。
✓ 再エネ賦課金の単価
再エネ賦課金単価 | |
---|---|
2019年 4月~ | 2.95円/KWh |
2020年 4月~ | 2.98円/KWh |
2021年 4月~ | 3.36円/KWh |
それどころか、推計最大値2.95円を2019年の段階で超えてますので、更なる値上がりが予測できます。
再エネ賦課金がもっと高くなるってこと?
そう予想できちゃうよね。
再エネ賦課金はどこまで高くなるか
電力中央研究所が推計されてる研究資料によると、再エネ賦課金単価は最大4.1円まで上がるとのこと。
これは、「既認定未稼働の太陽光」が稼働することで、電力量が大幅に上がるのが要因の1つとされている。
- 太陽光と風力発電の電力量が、予測より大幅に上振れする
- その結果、「長期エネルギー需給見通し」の再生可能エネルギー導入目標を超過する。
- この導入量から再エネ賦課金を計算すると3.5円~4.1円/kWhになる。
参考資料:2030年における再生可能エネルギー導入量と買取総額の推計
このように推計されてます。
少し難しいですが、詳細はこちらをどうぞ。
資料を読んだら判りますが、既認定未稼働のPV(太陽光)などの要因や根拠が的確ですので、推計されてる単価まで上がるで間違いないかと
まじかよ!今より1円以上単価上がるじゃん…。
✓ 今より22%も高くなる
再エネ賦課金単価が4.1円まで上がると、今払ってる再エネ賦課金が22%ほど高くなります。
- (4.1 – 3.36) ÷ 3.36 × 100 =22.02%
- 月に300KWの電気を使う家庭
- 1,008円 ⇒1,230円 月に222円増加
- 12,096円 ⇒14,760円 年間で2,664円増加
こんな感じで高くなる。
地味に高いし、無視したくないレベル。
これ安くする方法無いの?
あるけどね…。
再エネ賦課金を安くする方法
- 電気を使わない
- 太陽光を導入して抑える
- 使用量を削減する (節電)
先に申しておきますと、手軽にできる方法は、使用量を削減するしかありません。
具体的な方法を提示してますが、費用対効果は低いです。
少しでも安くなればOK!と思える方だけ読み進めて下さい。
電力会社から電気を買わない
再エネ賦課金は、電力会社から電気を購入すると請求されるので、電気を買わなければ0円になります。
言うは簡単ですが、自給自足で電気を確保するなんて簡単に出来ないので、現実的な方法ではありません。
✓ 自給自足の生活されてる方
フジイチカコさん(@girl_solar)
東日本大震災をきっかけに、2012年9月から電気代0円生活を始められたそうです。
電力会社に頼らない完全自給自足の電気生活を実践し、エッセイコミックに綴られてます。
自給自足の電気生活がどんな感じか判るだけじゃなく、普段でも使える節電術まで紹介されてますよ。
エッセイなので読みやすい
太陽光を導入して抑える
「太陽光パネルで電気作れば、購入する電気が少なくなるので、再エネ賦課金は安くなります。更に、余った電気は売れるのでお得ですよ〜」
こんな感じの営業をよく見ますが。
数千円の再エネ賦課金を安くするのに太陽光パネルを導入すると、逆にパネル代で毎月の出費が増えるかと。
安くする目的での導入は、費用対効果悪すぎなので止めておきましょう。
僕は太陽光じゃなく、節電するかな。
使用量を削減する (節電)
1番手軽に取り組めるのがコレ。
再エネ賦課金 = 再エネ賦課金単価 × 電力使用量
再エネ賦課金は、この計算式で算出されますので、節電して電力量を抑えれば安くなります。
こまめに電気を消すとか?
それだと、効果も低く続かないからコレかな。
✓ 節電にオススメの3つ
- 照明をLEDにする
- 古い家電を買い替える
- 電力会社を見直す
コレをやられてない方が意外に多いのでビックリしてますが。
古い家電や照明器具を新しくすると、消費電力がグッと下がるので、電気代は安くなる。
消費電力が下がると電力使用量も下がるので、再エネ賦課金も安くなりますよ。
電力会社の見直しも似た理由だよ
詳しくはこちらの記事で解説してますので、節電したい方はどうぞ。
小屋の電球をLEDに変えたら、380円/月ぐらい安くなった。
まとめ│再エネ賦課金とは?
再エネ賦課金について知らない人が多いですが、皆さんしっかり請求されてます。
地球環境を良くする為とはいえ、年々高くなるのは辛い。
知ってれば安くできることもありますので、できる対策はやって上手に付き合っていきましょう。
来月から、ワンコ電力に乗り換えます。
というわけで今回は以上になります。
この記事が参考になると嬉しいです。