- コンセントの差し込み口がゆるい
- 電源プラグを差し込んでもスルッと抜けてしまう
- コンセントがゆるい場合の対処法が知りたい
こんな疑問にお答えします
- コンセントの差し込み口がゆるくなる原因
- コンセントがゆるい場合の対処法
✔本記事の信頼性
電気関連の会社に15年以上勤めてます
コンセントの差し込み口がゆるくなる原因
コンセントの差し込み口がゆるくなる原因は、プラグの抜き差しによる経年劣化です。
電源プラグを抜き差しすると、コンセント内部のプラグを固定する金物が少なからず摩耗します。
数回では影響無いですが、何年もかけて抜き差しを繰り返すことで金具がすり減り、電源プラグをしっかりと固定できなくなります。
しっかり差し込んでも、スルっと抜けてくるんよね
ゆるい状態で使うと危険
コンセントの差し込み口がゆるくなり、電源プラグが半抜け状態になると、コンセント内部の金属(刃受け金具)と電源プラグの接触している面が小さくなります。
接触面が小さいということは、電気が流れにくい状態。(抵抗が増加)
この状態で無理やり電気を流そうとするので、プラグが発熱します。
なぜ発熱するか?
電気を長時間使用していると、熱を持つのは何となくイメージできるかと思います。
スマホやPCの充電器も長時間使用すると、熱くなるかと!
これは何が起こっているかというと、抵抗の中で電子が動き回り原子に衝突しています。
抵抗の原子、電流の電子が衝突を繰り返すことで、電子の運動エネルギーが熱エネルギーに変換される。
これが熱の原因です。
この原理のことをジュールの法則と呼び、以下の公式で表されます。
公式から
- 抵抗Rと電流Iが増えるほど
- 電気を使用する時間sが長くなるほど
熱量は増えることになります。
R、I、tどれが増えてもHの値は大きくなるよね
コンセントの熱量を計算
ジュールの法則を使って、コンセントの熱量を計算してみます。
- コンセントがゆるくない(接触抵抗を0Ωと仮定)
- コンセントがゆるい(接触抵抗を20Ωと仮定)
この2パターンで以下のように使った場合の熱量を計算
あえて極端な抵抗値を仮定して計算してみるね
例)100Vで100Ωの家電を、5秒間つないだ場合
✔コンセントがゆるくない
流れる電流を計算します。
つないだ負荷に1Aの電流が流れます。
接触抵抗0Ωと仮定しているので、接触抵抗部に電流は流れません。
電流が流れないので、RI²tを使って熱量を計算しても
上記になるので熱量は発生しない
次に接触抵抗20Ωと仮定して考えてみよう
✔コンセントがゆるい場合
先ほどと同じで、まず電流を計算します。
電流が流れるので、RI²tを使って熱量を計算すると
接触抵抗が存在することで、69Jの熱量が発生することになる
接触抵抗が増えるから、ゆるいまま使用すると発熱するんだよ
まとめると
- コンセントがゆるむと接触抵抗が増える
- 接触抵抗が増えると発生する熱量が増える
- 熱量が増えると発火する危険がある
コンセントがゆるいときの対処法
コンセントを交換する
コンセントがゆるい場合は、使用を止めて交換して下さい。
特に使用頻度が高かったり、常に家電を使用しているコンセントは、交換を強く推奨します。
ゆるいまま使うのは危険です
✔電源プラグの刃を広げる対策はNG
電源プラグの刃を外側に広げて、コンセントのゆるみを無理やり対策される方がおられます。
たしかに抜けにくくなるので、ゆるい状態よりはマシですが、根本的に解決していません。
プラグの刃を曲げて使うと、設置面積が小さくなるので、正常な状態よりも接触抵抗が増えます。
曲げることも発熱の原因になるので、刃を曲げて使用するのもNGです。
コンセントの交換は資格が必要
コンセントを交換する場合、第二種電気工事士の資格が必要になります。
資格が無い方は交換ができないので、電気工事士に依頼して下さい。
✔資格がある場合
コンセントの交換は簡単にできるので、やったことが無い方も是非チャレンジしてみて下さい。
やり方がよく分からない方は、こちらの動画をどうぞ!
他にも不安なことがあれば、公式ラインをご活用下さい。
完全無料で質問や相談が可能です。
公式ライン電気の相談窓口@まーち電気
まとめ|コンセントがゆるい原因と対処法を解説【プラグの刃を広げるのはNG】
今回は、コンセントがゆるい原因と対処法について解説しました。
長年コンセントを使用していると、どうしても差し込み口の部分がゆるくなってきます。
ゆるい状態でコンセントを使用されてる方は、この機会に交換をご検討下さい。
まだ使えるから!で交換しないのは非常に危険…。
というわけで今回は以上になります。
この記事が参考になると嬉しいです。