- 電力会社と契約アンペアを見直したい
- 契約アンペアの目安はどんなもんなの?
- 我が家の適切なアンペアがどれくらいか知りたい
こんな疑問にお答えします。
- 契約アンペアの目安
- 適切な契約アンペアの選び方
電気代が高くて少しでも安くしたい、家電を追加したらブレーカーが頻繁に落ちる…。など
契約アンペアを見直したい!と考えておられる方も多いのではないでしょうか。
契約アンペアを見直そうと思ったけど…。
- どの契約アンペアを選んだら良いのか不明
- そもそも自宅でどれくらい電気(アンペア)を使っているか分からない。
だから、見直すのを諦めた…。という方もよく居られます。
電気は苦手で、よくわからない
実はめちゃくちゃ簡単です!
そこで今回は、電気が苦手で全然分からない!!という方でも簡単にできる、適切な契約アンペアの選び方を解説していきます。
よく分からないから諦めてた。という方は、是非ご参考下さい。
契約アンペアの目安
まずは、契約アンペアの目安を紹介していきます。
世帯人数による目安
- 一人暮らし:20A~30A
- 二人暮らし:30A~40A
- 二人暮らし以上:40A~60A
オール電化の場合
- 一人暮らし:30A~40A
- 二人暮らし:40A~60A
- 二人暮らし以上:6kVA~20kVA
あくまで目安ですが、世帯人数による契約アンペアはこんな感じです。
目安だけで、適切なアンペアを判断できたら良いのですが、残念ながらそれは不可能です。
使用している家電によって適切な契約アンペアは変わってくるので、自宅の消費電力(アンペア)を把握して判断する必要があります。
家でどれくらい電気を使っているかを知る必要があるんだね
適切な契約アンペアの選び方
- 手順①:自宅で使っている家電を把握
- 手順②:消費電力(アンペア)を把握
- 手順③:適切なアンペア(もしくは容量)を決める
適切なアンペアを選ぶ手順は、たったこれだけです。
手順②の消費電力(アンペア)を把握する際に、少し計算が必要になりますが、小学校レベルなのでご安心下さい。
専門用語は噛み砕いて解説していくので、手順を参考に進めて下さい。
手順①:自宅で使っている家電を把握する
自宅でどんな家電を使っているか把握する必要があるので、紙でもエクセルでも何でもOKなので、家電と数量を拾い出して下さい。
書き出すのが面倒な方は、東北電力さんのホームページにある「ご家庭のアンペアチェック」がオススメです。
消費電力と数量を入力するだけでOKなので、こちらもご活用下さい。
まずは、どんな家電をどれだけ使っているか把握しよう
手順②:消費電力(アンペア)を把握する
使っている家電と数量が把握できたら、各家電の消費電力を調べていきましょう
消費電力は、家電の側面や裏面もしくは背面に記載されています。
※消費電力ではなく、○○A(アンペア)と記載されているものもあります。
○○Wと記載されているものが消費電力だよ
✔家電に記載が無い場合は取扱説明書を見る
家電に消費電力やアンペアの記載が無い場合は、取扱説明書を見て下さい。
「仕様」というページに消費電力が記載されています。
取扱説明書が無い場合は、Google等で家電の「メーカー名」「型式」で検索してみて下さい。
消費電力をアンペアに変換する
変換例
- 1000W ÷ 100V ⇒ 10A
- 2000W ÷ 100V ⇒ 20A
※東北電力の「アンペアチェック」を使用する場合、○○A(アンペア)に変換する必要はありません。
契約アンペアは、○○A(もしくは○○KVA)といった単位での契約になります。
その為、消費電力(W)のままでは分かりにくいので、消費電力を電流A(アンペア)に変換していきます。
電流(A)は、「消費電力(W) ÷ 電圧(V)」で計算が可能です。
少し面倒だけど、アンペアに変換していこう
✔200Vは要注意
ここでややこしいのが、200Vで動く家電です。
- リビング用のエアコン
- IHクッキングヒーター
- エコキュート など
200Vの電流A(アンペア)は、100Vと比較すると半分の値になります。
- 1000W ÷ 100V ⇒ 10A
- 1000W ÷ 200V ⇒ 5A
ですが、半分では考えずに”100Vに変換して“考える必要があります。
オール電化の場合、200Vの家電を多く使用するので、ここで意味不明になる方も多いです。
ここが一番ややこしいので、丁寧に解説していきます
12KVA契約|1000Wの家電を使って解説
少し専門的な話になりますが、家庭で使わている配電方式は単相三線式と呼ばれる方式です。
この方式は、1つの配電方式で100Vと200Vの両方が使える大変便利なものになります。
3本のケーブルを以下のように組み合わせることで、100Vと200Vが使用できます。
- L1-N :100V
- L2-N :100V
- L1-L2 :200V
✔100Vだけの場合
先ほども言いましたが、消費電力W(ワット)を電圧V(ボルト)で割ってあげると、A(アンペア)が計算できます。
上の図の場合、L1系統(L1-N)で10A使っていることになります。
この場合、残りどれだけ電気が使えるかというと
- L1で50A
- L2で60A
こんな感じになります。
✔契約アンペアが60Aの場合
ちなみに契約アンペアが60Aの場合は、L1とL2の合計で60Aまで使えるということになります。
ですので、L1-Nで10A使うと、残り50Aまで使える。という感じになります。
100Vの家電しか使わない場合はこれでOKなんだけど…
✔200Vが加わると
- 1000W ÷ 100V = 10A
- 1000W ÷ 200V = 5A
100Vは先ほどと同じですが、200Vは割る値が倍になるので、電流A(アンペア)は100Vの半分になります。
この計算結果から、200Vの場合は電流A(アンペア)を半分で考えてOK!となりがちですが…。
半分でOKと考えるのはNGです。
え、なんでダメなの?
✔L1とL2を使って200Vを出している
単相三線式の200VはL1とL2を使っているので、200Vの家電を使っているときはL1とL2どちらにも電気が流れます。
200Vで1000Wの家電を使った場合、L1とL2どちらにも5Aが流れる。
- L1系統:5A
- L2系統:5A
L1とL2を合計すると10Aの電気を使っていることになり、100Vで計算した値と同じになります。
なので、200Vの家電は「100V換算で考える」というわけです。
合計何A流れるかを考えれば良いので、100V換算するほうが簡単。
ちなみに、残り何A使えるかというと
✔契約が12KVAの場合
- 100V(L1):1000W
- 200V:1000W
アンペア(A)を計算すると
- L1:10A(100V)、5A(200V)
- L2:5A(200V)
答え
- L1:45A
- L2:55A
✔契約が60Aの場合
- 100V(L1):1000W
- 200V:1000W
L1とL2の合計で考える必要があるので、200Vは100V換算でAを出します。
- 100V:1000W ÷ 100V = 10A
- 200V:1000W ÷ 100V = 10A
答え
- 40A!
こんな感じになります。
少し長くなりましたが、よく勘違いするところなのでご注意下さい
よく分からない場合は、深く考えずに消費電力を「÷100」すればOKです
とりあえず、÷100しときます
手順③:適切なアンペア(もしくは容量)を決める
家にある家電のアンペア数が把握できたら、今度は1日で電気を一番多く使う時間帯を考えて下さい。
我が家であれば「夕方」です。
一番多く使う時間帯が分かったら、その時間帯に使っている家電を考えます。
✔我が家の場合
夕方 16:00~18:00
- 電子レンジ 14A
- 炊飯器 7A
- 食洗器 10A
- 電気ケトル 9A
- テレビ 3A
- エアコン(2台) 14A
- 照明 0.6A
合計 57.6A
このアンペア数を元に契約アンペアを選んでいきます。
✔無理のない契約アンペアを選ぶ
我が家であれば60Aが適切な契約アンペアです。
同時に使う家電を減らせば50A(本気だしたら40A)でも可能ですが、少しでも使う家電が増えるとブレーカーが落ちてしまいます。
それはストレス半端ないよ…。
無理なく、同時に使う家電を減らせるのであれば、契約アンペアを下げてもOKですが。
無理に契約アンペアを下げるのは止めておきましょう。
頻繫にブレーカーを落とすと、家電の故障につながります。
まとめ|契約アンペアの目安は?適切なアンペア数の選び方を解説
最後にまとめです。
今回は、契約アンペアの目安と適切な契約アンペアの選び方について解説致しました。
今回紹介した契約アンペアの目安やネット上で言われている目安だけでは、適切な契約アンペアを選ぶことができません。
電気を一番使う時間帯の家電の消費電力(アンペア)を把握して、適切な契約アンペアを選んで下さい。
というわけで今回は以上になります。
この記事が参考になると嬉しいです。