
- ノートパソコンの電源に「必ず接地接続を行ってください…。」と書かれていますが、どうゆう意味かさっぱりです。
- Y字型の線もありますが、なにか特別な機器を付けないといけないのでしょうか?
- 付けなかったら、パソコンが壊れたり、何か悪影響はありますか?
YouTubeで、こんな質問を頂きました。
ノートパソコンやモニターの電源に「接地(アース)接続を必ず行って下さい!」とだけ記載されたタグが付いているから、上記のような悩める人たちが量産されている。
この現状を解決するために、「必ず付けろ!!」記載されている理由をまとめてみました。

接地接続の意味から順番に解説していきますね。
✔動画でも解説しています
接地接続とは?
まず、接地接続とは何かというと、アース線をアース端子に接続すること言います。
- Y字型の端子が付いている緑色の線がアース線
- コンセントに付いている第三の穴がアース端子
接地接続して下さい!という文言は、「アース線をアース端子に必ず付けて下さい!」という意味。
アース線の先に付いているY字型の端子は、アース端子の取付で使用する金具です。

取付方法が分からない方は下記をどうぞ
接地接続の意味は分かったと思うので、次は「必ず付けろ!」と記載されている理由を説明していきます。
接地接続を必ず行って下さい!と記載されている理由
- 静電気トラブル防止
- 感電対策
上記のようなトラブルが起こる可能性があるため、必ず付けろ!と記載されています。
ちなみに僕は、PC環境でアース線は付けていません。
理由はアース端子が近くに無いからです。
10年以上もアース線を付けずに使っていますが、トラブルは無し。これからも付ける予定は無いです。

トラブルが発生したら考えるけどね
順番に解説していきます。
静電気トラブル防止
パソコンなどの電子機器は静電気に弱い。
- CPU、メモリ、マザーボード、SSDなどのICチップは、数十V〜数百Vの静電気でも破損や誤動作を起こす可能性がある
- 人体に感じない静電気でも、電子部品にとっては致命的
メーカーもガチガチに静電気対策を施しています。
対策してくれていることもあって、基本的には問題が生じないことがほとんどです。
メモリやマザーボードに直接静電気が流れたらヤバいけど、筐体に流れるぐらいなら問題ない。

じゃないと、世の中のパソコンが壊れまくっているからね
✔トラブルが起こる可能性はある
とはいえ、完全無敵に対策できているわけでは無い(何事にも100%は無い)ので、筐体に溜まった静電気が原因でトラブルが起こることもあります。
- 静電気が原因で、USB機器が認識されない、映像信号が乱れるなどの現象が起こることがある
- パソコンやモニタなどの筐体に静電気が溜まると、HDMI・USBなどのインターフェース部に瞬間的な高電圧放電が起きる
富士通「PC使用時の静電気対策」(公式FAQより)
パソコンやモニターの筐体に静電気が蓄積されると、USBやHDMIなどのインターフェース部で瞬間的な高電圧放電が発生し、機器の誤動作や損傷の原因となります。
これが発生する確率がどれくらいかは不明ですが、静電気が原因で起こる可能性は少なからずある。
この可能性を軽減するために、静電気を大地に逃がしてくれるアース接続が有効!となっています。
「静電気が原因で、USB機器が認識されない、映像信号が乱れるなどの現象が起こることがあります。アース線を接続することで、静電気を逃がし、安定動作につながります。」
— 富士通公式FAQより「アースの役割は、物体に発生した静電気を大地に逃がすことです。帯電を防ぎ、静電気のない、電気的に安定した状態にします。」
— 石塚株式会社「静電気対策におけるアースとは?」より
そのため、メーカーは「必ず付けろ!!」と電源コードに注意喚起を付けているわけです。
✔メーカーからのメッセージ?
これは僕の個人的な妄想ですが、「付けてなくて何かあっても、責任取らんからな!」というメッセージかもしれません。
注意喚起無しで何かあったらメーカーの責任になるけど、注意喚起しているにも関らず付けてない場合のトラブルは、使用者の責任になるからね。

これは根拠のない妄想だけど
感電対策
アース線といえば感電対策。感電対策としても有効。
万が一、ノートパソコンやモニターが漏電した場合、アース線を付けていると感電から身を守ってくれます。
また、アース線があることで、漏電遮断器を確実に動作させてくれるので、感電対策として有効です。
とはいえ、ノートパソコンやモニターが原因で、重大な感電事故に繋がる可能性は極めて低いので、付けなくても特に問題はありません。

感電対策よりも静電気対策がメインなイメージ
余談ですが、
昔、「第二種電気主任技術者」と「技術士」の資格を所有する猛者二人に、「必ず付けろ!」と書かれている理由を聞いてみたら、二人とも感電対策!と断言していたのを思い出した。
猛者二人が言うくらいなので、感電対策が理由の一つであることは、間違いないと思っている。
結論:付けなくてOK!【僕は付けていない】
アース線は付けるに越したことないので、アース端子が近くにあるなら付けておきましょう。
アース端子が無いのであれば、無理に付けなくてOKだと思います。
(勿論、責任は取れないけど、僕なら付けずに使う)
どうしても取り付けたい方は、安価でできる延長がオススメです。

取付ける・取り付けないの判断は、自己責任でお願いします。
ということで、今回は以上になります。
この記事が参考になると嬉しいです。