- アース線 (緑色の線)っていらないの?
- 昨日買った冷蔵庫にアース線ついて無かったけど…
- アース線付けないって人もいるし、ホントに必要?
こんな疑問にお答えします。
- アース線が必要な理由
- アース線が無い場合の対処法
本記事を書いている僕は、第三種電気主任技術者の資格を所有。
電気設備を管理する会社に15年以上勤めており、今までの経験と知識を元に解説していきます。
✔アース線いらない
検索すると、「アース線なんて付けなくて良い」と言ってる方が居られますが、アース線は必要です。
アース線を付けなくても家電は動きますが、感電防止の観点から付けるに越したことはありません。
感電は、最悪「死」に至る危険があります。万が一に備えて取り付けておくのが安心です。
アース線が必要な理由を解説していきますね
アース線が必要な理由
- その①:取付が義務付けられている
- その②:感電事故から身を守るため
この2つがアース線が必要な理由です
順番に解説していきます。
その①:取付が義務付けられている
実は内線規程と呼ばれる規定で、一部の家電製品はアース線を付けて使用するように決まってます。
直接、アース線を付けなさい!とは記載されていませんが、「アース付きコンセントの設置が義務」=「アース線を付けて使いなさい」ということに置き換えるかと
なんとなくで、「危ないから付けなさい!」と言ってるわけでは無く、規定でも決まってます。
アース付きコンセント
法律ではないから守らなくてOK!という訳ではなく。
内線規程を守らず施工した場合、電気の供給が受けれなくなります。
安全に使うために必要なことなんですよ。
✔設置が義務付けられる電気機器
- 洗濯機
- 衣類乾燥機
- 電子レンジ
- 冷蔵庫
- 食器洗い機
- エアコン 200V
- ウォシュレット
- 電気温水器
- 自動販売機
これらの電気機器には、「アース付きコンセント」の設置が義務付けられています。
どれも「水」が関わってくる電気機器。
水は電気を良く通すので、感電リスクが高まる為です。
その②:感電事故から身を守るため
感電事故の怖さは、命の危険が伴うことも勿論ですが、いつ起こるか分からないことにあります。
電気は目に見えないので、突然の故障で電気が漏れていても分かりません。悪条件が重なり、気付かずに家電触ったら「感電した」という事故も起きる可能性はあります。
こういう突発的な感電事故が起きても、アース線を付けておけば安心なわけです
起こる可能性は低くても、起こらない保証は無いんですよね
✔アース線を付けるとなぜ安全?
電気には「抵抗」と呼ばれる、電気の流れにくさを表すものがあります。
オーム(Ω)という単位で表され、値が大きいほど電気は流れにくく、逆に小さいほど電気は流れやすくなります。
- 抵抗が大きい:電気は流れにくい
- 抵抗が小さい:電気は流れやすい
✔アース線と人間の抵抗値はこんな感じ
- アース線:100Ω以下
- 人間:500Ω~10,000Ω
このように、アース線の方が抵抗が低くなってます。
なので、誤って漏電してる家電を触ってしまっても、抵抗の低いアース線に電気が流れるので、人間にはほとんど流れないというわけです。
アース線!変な色してるのに、すごいんだね
✔アース線の必要性を動画でも解説
アース線が無い場合の対処法
家電製品にアース線が付いてない場合、アース線を買ってきて取り付けることになります。
アース線は、ホームセンターやECサイト、大型店舗なら100均でも販売してます。
※アース線の取り付けに電気工事士の資格は不要
✔端子付きのアース線がオススメ
あらかじめ片側に端子が付いてるアース線が販売されてます。
端子を付けておくほうが、取り付け後も「線が勝手に外れてた」ということが無いので安心です。
ご自身で端子を取り付けてもOKですが、端子取り付けに必要な工具「圧着ペンチ」が高価なので..。端子付きを購入するほうが安価になります。
✔取り付け方法を解説
端子付きアース線の取り付け方法を解説していきます。
電子レンジを例として、実際に取り付けていきますので、以下の写真を参考に取り付けを進めてみて下さい。
僕にできるかな…?
安心して!誰でも簡単にできますよ
- STEP1アースと書かれたネジ電子レンジの背面にある、横に「アース」と書かれたネジを緩めていきます
- STEP2プラスドライバーで緩めるプラスドライバーを使ってネジを緩める。半時計回りに回すとネジが緩みます。
- STEP3アース線の端子にネジを入れるアース線に付いてる端子に、先ほど取り外したネジを入れます。
- STEP4ネジを取り付けるプラスドライバーでネジを締める。時計回りにネジを回すと締まっていきます。
- STEP5アース線が外れなければ完成最後にアース線を軽く引っ張って、外れなければ完成です。
お疲れさまでした!!
アース線はいらない?洗濯機や電子レンジに必要な理由を解説|まとめ
今回は、アース線が必要な理由について解説しました。
アース線が必要な理由はこの2つです。
- その①:取付が義務付けられている
- その②:感電事故から身を守るため
アース線は感電事故から身を守ってくれる保険のようなものです。
感電事故は、いつ起こるか分からないことに、怖さがあります。
「最新の家電は優れてるから大丈夫」=「絶対に感電しない」という事にはなりませんので、アース線を取り付けておくことを推奨いたします。
感電して危険な目にあうのは自分自身なんよね
アース線の取付方法に不安がある方は、こちらもどうぞ。
というわけで今回は以上になります。
この記事が参考になると嬉しいです。