ブレーカーって種類がいっぱいあるよね?
どんなブレーカーがあるの?
ブレーカーの種類を詳しく知りたい
こんな疑問にお答えします。
- 家庭で使うブレーカーの種類と役割【主に4種類】
この記事を書いてる僕は、第三種電気主任技術者の資格を取得。
電気関連の会社に15年以上勤めてます。
電気のことはお任せ下さい
家庭で使うブレーカーの種類と役割【主に4種類】
一般家庭で使われるブレーカーは主に4種類あります。
- 配線用遮断器
- 漏電遮断器
- アンペアブレーカー
- 単3中性線欠相保護ブレーカー
こんな感じです。
それぞれどんなブレーカーか解説していきます。
漏電遮断器しか聞いたことが無い…
漏電遮断器は有名だからね
配線用遮断器
配線用遮断器は、電気が流れる回路に一定以上の電流が流れると電気を遮断するブレーカーです。
電気の使い過ぎや短絡(ショート)が起きると、非常に大きな電流が流れるので、電気火災や感電事故に繋がる危険があります。
こういった事故を未然に防ぐために配線用遮断器が付いており、電気が安全に使えるようになってます。
家庭では安全ブレーカーの方が馴染みあるかな?
それ!なんか聞いたことある
✔安全ブレーカー
安全ブレーカーは、住宅での”電気の使い過ぎ”や”短絡(ショート)”の保護を目的とした、小型の配線用遮断器になります。
配線用遮断器と機能的には同じですが、配線用遮断器のように別ブレーカーの機能を併せもつような特別仕様はありません。
用途は住宅での”電気の使い過ぎ”や”短絡(ショート)”の保護に限られますが、その代わり、小型かつ安価という利点があります。
安全ブレーカーは住宅用の小型タイプなんだね
そんな感じだね!ちなみに家ではこんな感じに付いてます。
✔一般家庭に付いてる安全ブレーカー
家庭では、ここに付いてます。
さっき載せてた画像とは見た目が違いますが、これも安全ブレーカーです。
漏電遮断器
漏電遮断器は、漏電(=電気が本来流れない場所に流れること)を検知すると電気を強制的に遮断するブレーカーです。
電化製品や電気が流れる回路で何らかの異常が発生すると、電気が本来流れない場所に流れることがあります(=漏電)
漏電は”電気火災”や”感電事故”に繋がる危険があるので、電気を強制的に遮断して、こういった事故が起きないように保護します。
これはテレビで聞いたことあるよ!
CMでやってたね!ちなみに家ではここに付いてます
✔一般家庭に付いてる漏電遮断器
漏電遮断器の漏電表示ボタンは”黄色”や”グレー”が多いです。
アンペアブレーカー
アンペアブレーカーは、電力会社が契約以上の電流が使えないように制限することを目的に設置しているブレーカーです。
配線用遮断器や漏電遮断器のように、自己を未然に防ぐために付いてるものではありません。
契約アンペア方式を採用している電力会社と契約する場合に設置されるので、関西電力エリアや四国電力エリアなど、契約アンペア方式を採用していない電力エリアでは見かけないブレーカーです。
最近はスマートメーターが普及して、不要になっているので使われなくなってます。
✔一般家庭に付いてるアンペアブレーカー
単3中性線欠相保護付きブレーカー
単3中性線欠相保護付きブレーカーは、非常に聞きなれないブレーカーかと思います。
中性線と呼ばれるブレーカーの真ん中に位置する線が、何らかの異常で欠けてしまった場合(欠相)に生じる事故(過電圧)の保護を目的としたブレーカーです。
中性線欠相ってイメージしにくいと思うから、少し詳しく解説しておきます。
✔単相3線式
昨今、200Vで動く家電(IHクッキングヒーター、エアコン等)の使用が当たり前となり、配線のつなぎ方で100Vと200Vを同時に供給できる”単相3線式”という、超便利な配線方式を使用するのが定番になってます。
単相3線式は、その名の通り3本線を使って電気を供給します。
この3本の内、2本が電圧線、真ん中の線がを中性線と呼び、電圧線と中性線の間が100V、2本の電圧線の間が200Vとなっています。
✔中性線欠相
この単相3線式では、中性線を止めているネジの緩み等で、中性線が外れてしまうことがあります。
中性線が外れてると欠相状態になり、電圧線ー中性線で100Vの電圧を加えてた回路が、電圧線-電圧線の200Vの回路に変わってしまいます。
え!?それ、まずくない?
電圧は、繋がってる家電の抵抗の大小によって加わる大きさが変わりますので、抵抗が小さい家電には180V、抵抗の大きい家電には20Vといった感じに電圧が加わります。
電圧は、20Vでは家電が動かないですし、逆に180Vもかかってしまうと家電は焼損して壊れてしまいます。
欠相すると繋げてる家電が壊れてしまう…
テレビ買ったばかりだから欠相なったら嫌だな…
このような危険を防ぐために、単3中性線欠相保護付きブレーカーが有り、180Vのような過電圧が加わったら瞬時に電気を止めてくれます。
✔一体となって付いている
単3中性線欠相保護付きブレーカーは、漏電遮断器や配線用遮断器と一体になってる場合が多いです。
お!これで全部だね。ちょっとだけ勉強になったよ
ちょっと…。最後に、築年数が古い住宅には、付いてないことがあるので注意してね
築年数が古い住宅には付いて無いことが…
築年数が古い住宅には、以下のブレーカーが付いて無いことがあります。
- 単3中性線欠相保護ブレーカー:1995年以前の住宅には無いことがある
- 漏電遮断器:2005年以前の住宅には無いことがある
現在はどちらも設置が義務となってますので、住宅で単相3線式を使うのであれば、必ず付いてます。
しかし、昔は義務では無かったので、昔のままで付いて無いことが有ります。
まだ残ってることが有るので、もしついて無い場合は必ず付けて下さい
漏電や中性線欠相が保護されないので、家電が突然壊れたり、電気火災が起こるリスクが非常に高いです。
もし付いてない場合は、電気屋さんに相談して、早急に付けて貰って下さい。
電気火災で家が燃えたら笑えないね
まとめ|家庭で使うブレーカーの種類と役割を解説【主に4種類】
今回は家庭で使われてるブレーカーの種類と役割について解説しました。
家庭で使われてるブレーカーの種類は、この4種類です。
- 安全ブレーカー(配線用遮断器)
- 漏電遮断器
- アンペアブレーカー
- 単3中性線欠相保護ブレーカー
それぞれのブレーカーに役割があり、ブレーカーのおかげで電気が安全に使えるようになってます。
築年数が古い住宅の場合、漏電遮断器と単3中性線欠相保護ブレーカーが付いてないことがあります。
もし、ブレーカーが付いてない場合、事故が起こると危険ですので、早めに電気屋さんに相談してみて下さい。
一度見といて貰うのがオススメです。
という訳で今回は以上になります。
この記事が参考になると嬉しいです。